断じて行えば鬼神も之を避く

□サイコ・ダイバーズ
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夜、研究室で帰り支度をしていると、無線が入った。



「え?皆本くんがこん睡状態?」



九具津の事件からそう時間が経っていない頃、そんな連絡が回ってきた。




『渚ちゃんの意見が聞きたい。今すぐ医務室に来てくれ!』




「分かった。今から向かう。」



無線を切って深〜〜いため息を吐いて、研究室から医務室へと向かう。

九具津の事があってから時間も経たずにこの事件…。
十中八九兵部の仕業だろうけど、意図が見えない。
兵部は何をしようとしている…?





「賢木くん。皆本くんの容体は?」



「渚ちゃん。見ての通りだ。眠っている以外、特に外傷はない。ったく、犯人も何が狙いなんだか…」



「……」



皆本くんを少し観察してみると、ある事に気づいた。



「幸せそうだけど、少ししたら苦しそうになるね。」




「A‐10神経が刺激されて幸福な夢を見ているらしい。だが10分もすると悪夢になる。どんな夢叶は透視しても分からなかった。」



相手も高超度エスパーなのか。

私は皆本くんの額に手を当てて、夢人(ビックネームドリーマー)≠使い、皆本くんの夢の中を見た。



「……」



成る程。
あの予知を繰り返して見ているのか。
なら、こんなに苦しむのを分かる。



「渚ちゃん?」



「…相手のエスパーを叩かなきゃ無理かな。後で紫穂ちゃんにも透視してもらうけど、それで無理ならそれしか方法はないと思う。」




「だな。」




























それから一週間、皆本くんは眠り続けた。


 
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