断じて行えば鬼神も之を避く

□いつか王子様が
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休み明け早々、管理官に拉致された。


「さ、着いたわよ〜〜〜」


「……って、どこまで行くんですか!?」


「というか何で私まで拉致されてるんですか。」


「ここの海―――知ってるでしょ?伊号が好きだったわ。」


私達の質問に答える気はないらしく、管理官は海を見ながら言う。


「このあたりは激戦地だったの。彼の仲間が大勢死んだわ。彼、無事だといいわね。そうすれば……あの悲惨な未来も絶対じゃないと証明できるもの。」


「―――!!そ…それじゃ―――全部ご存じなんですね!?」


「彼の使う思考投資プロテクトは私たちと一緒に編み出したものよ。だから連れてきたの。解読キーも変わってなかった。あなたたちを透視てすぐわかったわ。


あの頃は……楽しかったな。私たちみんな、自分たちの能力が幸せな未来を作るって信じてた。」


昔の事を懐かしむように話す管理官の目は、酷く寂しげだった。


「………管理官。


それと僕をハメたことと、どう関係が?」


「……ムードに流されない子ね〜〜〜カタいのもいい加減にしなさいよ。そんなザマだから10年後に薫ちゃんを撃つハメになるってことがわからないの?」


「………!!撃ちたくて撃ったんじゃ―――じゃなくて、あんなことにはなりません!!それを防ぐために僕は毎日がんばって―――」


「10年後の皆本くんも、そうだったんじゃないの?」


「!?小鳥遊さん!」


「渚ちゃんの言う通りよ。お堅く真面目に一生懸命やって………あげく、あの三人は兵部少佐に取られちゃったのね。そう思わない?」


「…………………!!じゃあ、どうしろと!?」


「簡単よ〜〜あなたが―――


『チルドレン』とデキちゃえばいいのよ♡


「あ!?」


「……ん?」


何だか予想の斜め上行くような発言を聞いたような気がするんだけど…


「お待ちしてました蕾見管理官っ!!末摘花枝一曹でーす!」


現れたのはナース服を着た女性。


「ご苦労さま〜♡じゃ、さっそく催眠能力(ヒュプノ)でこのコを洗脳しちゃってくれる?」


「んなーーー!?」


その後、皆本くんは管理官にいいように遊ばれたけど、そこは割愛。
何故かチルドレンが来て、事態の収拾がつかなくなったのも、割愛。
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