好機逸すべからず 番外編
□『零崎曲識の人間人間』のその後
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「柚希!!?な、なななな何で君がここにいるんだい!!?」
朝は新羅のそんな声で目が覚めた。
「………っさい」
欠伸をし、時計で時間を確認すれば朝の7時。
寝たのが確か3時過ぎだから……4時間も寝れたのか。
十分十分。
グッと伸びをして、未だに私を見て固まっている新羅へと目を向ける。
「色々あって昨日セルティに迎えに来てもらったんだよ。久しぶり、新羅。去年刺されたって聞いたけど、大丈夫なの?」
「久しぶり。情報網は変わらず凄いみたいだね。それに相変わらず君は厚顔無恥のようだ。安心したよ」
「ははは。失礼だね。これでも迷惑をかけてる事ぐらい分かってるよ」
「そうかい?なら今すぐ僕とセルティの愛の巣のぶべらっ!!」
突然新羅が私の視界から消えた。
原因は勿論
【お前は何を言ってるんだ!!】
セルティだ。
「セルティ!酷いじゃないか!!柚希がここに来れば俺とセルティとの2人の時間が邪魔される!!傍若無人とは柚希の為にあるような言葉だよ!!」
「セルティ―。新羅の首絞めていいかなー?」
「すみませんでした!!」
態度を一転して変え、私の前で土下座をする新羅。
このやり取りも最早恒例となっている。