【好機】原作

□跳ね馬ディーノ
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私が学校から帰れるのは、大体生徒の下校時間と被る。
何故そうなのかは私が元風紀委員長で、しかも今は唯一恭弥を諌められる人物だからだが。
たまたま綱吉と校門で出会ったので、一緒に帰る事になった。
他愛ない話をしながら家に近づいてきたところで、何やらよくない気配が家の周りに大勢いることに気付く。
顔を顰め、またリボーン関係かと思いながらため息を吐いていると、その元凶が見えてきた。


「何これ〜〜!!?」


家の周りには大勢の黒いスーツを着た男達。


「あの…すいません。通っていいですか?」


「ダメだ。今は沢田家の人間しか通せないんだ…」


「えっ………沢田綱吉…ですけど…」


「なっこの方が!!」


嫌な予感ってのは、存外よく当たるもの。
しかも私には超直感ていう優れものまであるんだから、本当に嫌になる。


「という事は貴女様は沢田柚希さんで…」


リボーンの名を叫びながら家の中に入って行った綱吉。
もう私だけ逃げてやろうかと思っても、この元凶の事を知りたいので頷く。


「キャバッローネファミリーの方々ですね。あまり近所迷惑にならないようにお願いします」


「おぉ!我々が何者か一目でわかるとは…」


ギャーギャーと騒いでいる綱吉の部屋を横目に見ながら、ため息を吐く。


「そんな事はどうでもいいですけど、何故日本に?」


「ボスがリボーンさんに呼ばれたんで、やってきたんですよ」


「やっぱりリボーンか…」


もう今日だけで何度…リボーンが来ただけで何度ため息を吐いたか。
あの赤ン坊は私の幸せまですべて持っていきそうで怖い。
もういっそのこと、何もかも綱吉に投げ渡して京都に逃げようかとも思える。


「てめーらふせろ!!」


突如知らない男の人の声が聞こえたかと思ったら、ランボがまた投げたんだろう落ちてきた手榴弾を鞭で上へと投げ飛ばしていた。


ドガガァン


「またボスのやんちゃだな!」


「一日一回はドッキリさせやがる」


「今のはちげーよ」


ハハハと笑う跳ね馬ディーノの部下。


「ディーノ。おまえ今日は泊まってけ」


「ん、オレはいいけどこいつらがな」


「部下は帰してもいいぞ」


「リボーンさんとこなら安心だな」


「あーせーせーすらー」


どうやらこの人は家に泊まることになるらしい。


「よっしゃ。んじゃー、ボンゴレ10代目に説教でもたれるか」


部下がいないとへなちょこなのに?

 
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