【好機】原作

□襲撃後
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全てが終わり、骸たちに勝った綱吉達だけれど、大怪我を負って入院する羽目になっていた。
恭弥も大分と骸に痛めつけられていたようで、機嫌が悪くて哲也くんとかに八つ当たりをしていた。
勿論止めたけどね。


「面会ノ時間ハ30分ダ。ソレ以上ハ延バセナイ」


そして今日、私は某所にある復讐者の牢獄に来た。


「それで十分。案内して」


「コチラダ」


復讐者の跡に続き、牢獄内を歩く。
相変わらず鬱屈した場所だ。


「ココデ待テ」


通された面会室。
刑務所と同じように間には透明の板がある。
勿論、刑務所と違って頑丈だろうが。


ガチャ…


「クフフ。わざわざ会いに来るなんて、物好きですね。柚希さん」


「全部終わったらまた来るって言ったからね。犬くん達は元気?」


「えぇ。心配して頂かなくとも、元気ですよ。犬も千種も」


「それはよかった」


透明の板を挟んで向かい合い、とりあえず無事な姿に安堵した。


「柚希さん。最初に謝っておきます。バーズが柚希さんにも刺客を送ったとか」


「あぁ。大丈夫。惟臣もいたし、弱かったし」


「そりゃあ柚希さんにとっては弱いでしょうが…」


「いや、弱いよアイツら。1分と持たなかった。それより、これからどうするの?」


この部屋には私の幻術をかけてあるので、復讐者達には私達の会話が聞こえていない。
それを骸も分かっているので、普通に答えてくれた。


「脱獄しますよ。近いうちに」


「ふぅん。そっか。成功するといいね」


「必ず成功させますよ」


そう何度も脱獄されちゃ、復讐者も面子が立たないと思うけどね。


「柚希さん。教えて頂けませんか?≪裏世界≫とは、どういう世界なんです?」


「…………関わらないと約束するなら、教えてあげるよ。さわりだけね」


「分かりました。約束します」


骸の目が嘘をついていなかったので、仕方なしに教えることにした。


 
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