【好機】原作
□雨戦
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残る指輪争奪戦は今日の雨戦を入れて4つ。
今の所綱吉達は1勝3敗。
もう、後は無い。
「ししし。今日はそのまんまなんだ?柚希」
「ん?うん。もうバレたしね。今更隠す必要もないし」
スクアーロが綱吉達の所に向かったので、今はそれを待っている最中だ。
「ムム。来たみたいだね」
「何これ!?」
驚く綱吉の声が響く。
「これが雨の勝負(バトル)のための戦闘フィールド、アクアリオン」
「特徴は立体的な構造」
「そして密閉された空間にとめどなく流れ落ちる大量の水です」
「最上階のタンクより散布される水は1階よりたまり、勝負が続く限り水位は上がり続けます」
「なお、溜まった水は特殊装置により海水と同じ成分にされ、既定の水位に達した時点で獰猛な海洋生物が放たれます」
海で獰猛な海洋生物って言うと、鮫ぐらいか。
「面白そーじゃん♪」
「ヴァリアー!!!」
ベルが声を出したことで初めて私達がいることに気付いたらしい。
そんな事でいいんだか…
「XANXUS!!!」
珍しくXANXUSが前に出て、不敵に笑う。
「負け犬はかっ消す。てめーらか、このカスをだ」
「なっ、ゔお゛ぉい!」
スクアーロの叫びは無視して、奥に引っ込んだXANXUS。
皆もそれに続くので、スクアーロの肩をポンと叩いて私もその場から去った。
「山本ファイッ!!!」
「「「オーーー!!!」」」
いつものごとく円陣をする綱吉達。
「では、雨の守護者は中央へお集まりください」
「尚、今回は水没するため観覧席は校舎の外となっており、勝負の様子は壁に設置された巨大スクリーンに映しだされます」
「守護者以外の方はすみやかに退室してください」
指定された場所に行くと、レヴィが持って来ていた椅子にXANXUSが座っていた。
1人だけ狡いなと思いながらそばの木に凭れ掛かる。
「なお、制限時間は無制限です」
『ゔお゛ぉい!!まだ懲りないらしいな。一週間前に逃げ出さなかったことを航海させてやるぞぉ!!』
『ハハ、やってみなきゃわかんねーぜ』
「それでは雨のリング、S・スクアーロVS.山本武、勝負開始!!」