【好機】原作

□霧戦
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今夜の戦いは体育館のようで、ヴァリアーの皆と一緒に行くと綱吉が気絶したまま連れて来られていた。
そして起きたかと思うと、次は騒ぎ出す。

元気だねぇ…←21歳


「こっちの霧の守護者のおでましだぞ」


リボーンがそう言うと、入口から現れたのは犬くんと千種くん。
警戒する綱吉達に、リボーンは落ち着けと言う。


「う……うそだ………霧の守護者って……ろ…六道骸!!!」


「クフフフフ、クフフフフフフ」


骸の笑い方だけど、声は少女のもの。


「Lo nego(否) Il mio nome e'Chrome(我が名はクローム) Chrome(クローム)髑髏」


黒曜の制服を着たクローム髑髏。


「だまされないでください!!そいつは骸です!!骸が憑依してやがるんです!!目的のためなら手段は選ばねえ!!あいつはそういう男です!!」


ホッとしかけた綱吉に、隼人くんはそう言う。
クロームちゃんは信じてもらえないことに落ち込んでいるが、綱吉が骸ではないと言う。

超直感が、目覚めかけてるんだね。


「かばってくれるんだ。ありがと、ボス」


ちゅ、と綱吉の頬にキスをしたクロームちゃん。
ここが日本だと忘れてないかな。


「へーー。あれがね…もっと仙人のじーさんみたいのが出てくると思ったな。女かよ」


「よ……妖艶だ……」


「レヴィ、キモい」


「なぬっ!?」


本当の事を言ったまで。


「ファンタズマが興奮してる。やはり敵の守護者は特殊な人間のようだな。サーカスにでも売りとばせば金になりそうだな」


何ともまあ酷いことを言っているマーモンだけど、その間も綱吉達はクロームを仲間に入れるか入れないかで揉めている。


「ボス、私きりの守護者として失格かしら。私は霧の守護者として戦いたいけど………ボスがどうしてもダメって言うなら従う……」


あそこでのボスは綱吉。
ならば最終決定権を持っているのも綱吉だ。


「じゃあ、たのむよ」


目に見えてホッとしているクロームちゃん。
そこまで力まなくても、良いと思うんだけどね。

ドゴッ

鈍い音が響く。
音がした方を見れば、雨のアルコバレーノコロネロが若干眠りながら来ていた。
リボーンとコロネロは、マーモンの正体が気になるみたいだ。

「今回の戦闘フィールドは体育館全てで、館内の物は何を使ってもかまいません」


「尚、このフィールドには特殊装置は用意されておりませんのであしからず」


霧の守護者の特性を考えれば余計なものはいらない。
闇夜戦で何もなかったのは気になったけど。


「無いものを在るものとし、在るものを無いものとすることで敵を惑わしファミリーの実体をつかませないまやかしの幻影。それが霧の守護者の使命だからな」


リボーンがそう説明を終えると、上から硝子の檻のような物が降りてきた。


『観覧席は同じ館内の指定スペース内とします』


『嵐戦と同じように赤外線感知式レーザーが設置されていますので、気をつけてください』


『それでは霧の対戦、マーモンVS.クローム髑髏、勝負開始!!!』
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