【好機】原作

□企み
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モスカの暴走は止まらず、ロケットが綱吉に向かって飛ぶ。
綱吉はそれを全て避け、モスカの腕を引き千切った。


「おい、デクの棒。おまえの相手はオレだ」


モスカのターゲットが綱吉に絞られた。
攻撃を避け、モスカの腹に拳を打ちこむ綱吉。

XANXUSを見れば予定通りだとでも言うように、笑っていた。


「XANXUS……一体これは」


大分痛めつけられたにも関わらず、モスカは再び綱吉に突っ込んでいく。
綱吉はそれを片手で止め、頭からモスカを真っ二つに焼き切った。


「……」


それを見て、私は一度目を伏せ、中から現れた老人を冷たく見据えた。


「ど……どうなってんだ………?……え?なんで……モスカ……から!?」


動揺する綱吉の傍にはリボーンと心愛ちゃんが駆け寄る。
老人……基ボンゴレ9代目は、モスカの原動力になっていたのだ。


「ど……どーして!?」


「どーしてじゃねーだろ!」


「!?」


「てめーが9代目を手にかけたんだ」


「オ……オレが……?」


真っ青になりながら自分の手を見て、9代目を見る綱吉。
傷を見れば、明らかに応急処置でどうにかなるような傷ではない事が分かる。


「誰だ?じじぃを容赦なくぶん殴ったのは」


「!」


「誰だぁ?モスカごとじじぃを真っ二つに焼き切ってたのはよぉ」


「!!」


「なっ、それはあなたが!!」


気丈にも言い返す心愛ちゃんだけど、その顔色は悪く、体は震えている。


「オ……オレが…9代目を…」


「………ちがう…」


うっすらと目を開けた9代目。


「悪いのは……私だ……」
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