【好機】原作2
□真実
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私が口を挟むと、綱吉はどういうことだと困惑したような顔で見てくる。
「結果的に9代目はXANXUSを裏切った。最初から真実を話していれば、まだ別の未来はあったかもしれない」
「でも!9代目はXANXUSのことを本当の子供のように……」
「っるっせぇ!!気色の悪い無償の愛など!!クソの役にも立つか!!オレが欲しいのはボスの座だけだ!!カスはオレを崇めてりゃいい!!オレを讃えてりゃいいんだ!!」
XANXUSの指から大空のリングが落ちる。
「XANXUS様!あなたにリングのが適正か協議する必要があります」
「だ……だまれ!!叶わねーなら道連れだ!!どいつもぶっ殺してやる!!」
両者それぞれの武器を構える。
数的にはヴァリアーの方が不利に見えるけれど
「君達の相手はこの何十倍もの戦力だ。総勢50名の生えぬきのヴァリアー隊が、まもなくここに到着するのさ」
反則をしているからね、ヴァリアーは。
止めようとしたチェルベッロも、ベルが殺してしまった。
リボーン達が加勢しようにも、マーモンが細工をしたせいで手が出せない。
「ナイスタイミーング。待ってたぜ」
現れた3人のヴァリアー隊員。
「報告します。我々以外のヴァリアー隊全滅!!!奴らは著過ぎます!!鬼神のごとき男と赤の女がまもなく…!!!」
「暴蛇烈覇!!!」
黒い鉄球がヴァリアー3人に襲い掛かる。
「ん?ちょっと待て、今、“赤の女”って、言った……?」
タラリと嫌な汗をかく。
「取り違えるなよ、ボンゴレ。オレはおまえを助けにきたのではない。礼を言いにきた」
「ランチアさん!!」
現れた男は、北イタリア最強と恐れられたファミリー惨殺事件のランチア。
それから……
「うわははは。こんなんで暗殺部隊かよ。やっぱ裏社会ってのはチャチーな」
「何でいんのさ、潤ちゃん……」
朝に会ってもうこの町にはいないはずの潤ちゃん。
「面白そーだったからな。それに、ちょーっと顔なじみもいる」
潤ちゃんの視線の先には、赤外線の檻に入っているリボーン。
仕事であったことがあるんだろう。
攻撃を仕掛けるベルたちだけど、如何せん数が違う。
「てめーら全員!!!呪い殺してやる!!!」
「ひゅー、こっわいねー」
「潤ちゃん、お願いだから黙って。潤ちゃんの所為でシリアスな場面も台無しだ」