断じて行えば鬼神も之を避く
□あしたのチルドレン
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『バベル・1現着!!』
『ただちに着陸、特務エスパーによる救出活動をせよ!!』
私達が現場に着いた時、その場は悲惨な事になっていた。
トンネルが土砂崩れで埋まってしまったのだ。
「これは…!!ひどいことに―――!!」
「目撃者の話ではまだ――――――5、6台の車が生き埋めになっているもようです。」
「重機を使っても救出作業には数日いりますね。」
「小鳥遊クンの言う通りだヨ!生存者を救うには、超能力に頼る他ない!!頼むヨ、『チルドレン』の諸君!!」
そう意気込む局長だが、当の本人たちは…
「え〜〜〜っ!?あの中にはいんのお〜〜〜〜?」
「せっかく朝シャンしたのに…」
「こんな朝メシで力、出るかいな〜〜〜〜〜」
全くやる気がない。
「なんだ、その態度は!?人命がかかってるんだぞ!!」
「どーせあたしたち
ガキ
だもん!」
「私たちが事故を起こしたわけじゃないしー。」
「なーっ。」
朝の出来事をまだ引きずっているようだ。
そんな彼女らに声をかけようと、口を開いた刹那…
「皆本おーーーッ!!どーゆうことだ、これはッ!?この非常時に彼らのモチベーション下がりまくっとるじゃないか!?エスパーのパワーが精神状態に大きく左右されるのは知っとるだろう!!かける言葉には十分注意したまえッ!!あのコたちは我が国にたった三人の『超度7』!!いわば国の宝なんだからネッ!?貴様の不用意なひと言で、あのコたちは小さな胸を痛めてしまったのだヨ!!」
「あ、そこ危ないよ。皆本くん、局長」
「「え?」」
「胸が小さいとかゆーなああッ!!」
薫ちゃんが2人に消防車で攻撃を仕掛けた。
局長は「ちがっ…そーゆう意味じゃ…」と言っているが、薫ちゃんには聞こえていない。
「はいはい、そこまで。早くしないと救える命も救えなくなるよ?さっさと終わらせたら何か買ってあげるから、局長が。」
パンパンと手を叩いて、三人を救出作業に送り出す。
「た、助かったよ小鳥遊さん」
「これからは言動に注意しないと、皆本くんの身が持たないよ?」
「気を付けます…」
あ、一応言っておくけど、私と皆本くんは同い年だからね。