断じて行えば鬼神も之を避く

□あしたのチルドレン
2ページ/7ページ

『バベル・1現着!!』




『ただちに着陸、特務エスパーによる救出活動をせよ!!』




私達が現場に着いた時、その場は悲惨な事になっていた。

トンネルが土砂崩れで埋まってしまったのだ。






「これは…!!ひどいことに―――!!」






「目撃者の話ではまだ――――――5、6台の車が生き埋めになっているもようです。」





「重機を使っても救出作業には数日いりますね。」





「小鳥遊クンの言う通りだヨ!生存者を救うには、超能力に頼る他ない!!頼むヨ、『チルドレン』の諸君!!」





そう意気込む局長だが、当の本人たちは…






「え〜〜〜っ!?あの中にはいんのお〜〜〜〜?」





「せっかく朝シャンしたのに…」





「こんな朝メシで力、出るかいな〜〜〜〜〜」





全くやる気がない。





「なんだ、その態度は!?人命がかかってるんだぞ!!」





「どーせあたしたち





ガキ






だもん!」





「私たちが事故を起こしたわけじゃないしー。」





「なーっ。」




朝の出来事をまだ引きずっているようだ。
そんな彼女らに声をかけようと、口を開いた刹那…





「皆本おーーーッ!!どーゆうことだ、これはッ!?この非常時に彼らのモチベーション下がりまくっとるじゃないか!?エスパーのパワーが精神状態に大きく左右されるのは知っとるだろう!!かける言葉には十分注意したまえッ!!あのコたちは我が国にたった三人の『超度7』!!いわば国の宝なんだからネッ!?貴様の不用意なひと言で、あのコたちは小さな胸を痛めてしまったのだヨ!!」





「あ、そこ危ないよ。皆本くん、局長」





「「え?」」






胸が小さいとかゆーなああッ!!




薫ちゃんが2人に消防車で攻撃を仕掛けた。

局長は「ちがっ…そーゆう意味じゃ…」と言っているが、薫ちゃんには聞こえていない。






「はいはい、そこまで。早くしないと救える命も救えなくなるよ?さっさと終わらせたら何か買ってあげるから、局長が。」





パンパンと手を叩いて、三人を救出作業に送り出す。






「た、助かったよ小鳥遊さん」





「これからは言動に注意しないと、皆本くんの身が持たないよ?」





「気を付けます…」





あ、一応言っておくけど、私と皆本くんは同い年だからね。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ