断じて行えば鬼神も之を避く
□長距離瞬間移動能力者(テレポーター)の孤独
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休みの日、私は皆本くんの家にいた。
何故か?
知らないよ。
「ええか。『クラスの人数は40人。3班に分かれていてA班はB班より3人多く、B班はC班より5人多い』。ということは―――――A班の人数はC班たす5人たす3人。つまり………」
「いやこれゼッテー整形!!」
「触ってみないとはっきりとは…………」
コーヒーを飲みながら、3人を見守る。
というか、本当に何で私は皆本くんの家にいるんだろう。
バキバキッ
ガシャン!
ズガッ
ビュッ
「いーじゃんかケチッ!!」
「やるか、コノ!?」
「ふたりともやめてー。」←棒読み
いつの間にか超能力戦がおっぱじめていたようだ。
零距離視斜劇(アングルオブオペラ)≠使って私には被害を及ばないようにするが。
「ひとんちで超能力戦するなああーーーーッ!!
小鳥遊さんも見てないで止めて――」
「五月蠅い。」
ズズッとコーヒーを啜って朝食を食べる。
「いいの?局長から電話でしょ。」
「ぁ!」
ポカーンとしていた皆本くんは、ハッと我に返って電話に戻った。
「あたしたちチームじゃん!?サポートすんのは当然――――」
「あんたら……いっつもそうや!」
「え?」
「現場での移動にはウチを頼るけど、最後の手柄はそっちのもんや。ウチ、損してばっかり!」
「!!」
「売り言葉に買い言葉。」
ボソッと呟いて、目を細める。
「な、なに言ってんだよ、お前…!?」
「あたしたち、別にそんな………」
「そんな気ィなくても、そういうもんやの!ハデで手ェかかる子のほうがみんなに可愛がられるもんやしな!」
それは、違うだろう。