断じて行えば鬼神も之を避く
□苦手なアイツ
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新型ECMが完成し、局長にアイツのとこへ行くように言われた。
「小鳥遊一尉、ご足労、ありがとうございます!!」
「ご苦労様。ECMの取り付けは?」
「間もなく完了致します!」
「そう。」
中に入ると、何人かの従業員が最後のECMを取り付け終わろうとしていた。
「やぁ、渚。」
「………はぁ。」
私に話しかけてきたのは、ここに収容されている、エスパー犯罪史上最悪の人物、兵部京介。
「ため息吐くなんて、酷いなぁ。」
クスクスと笑いながら、此方を楽しそうに見る兵部。
「小鳥遊一尉!取り付け終わりました!」
「なら局長に報告を。あぁ、後ちゃんと作動させてね。」
「はい!」
「……」
若干頬を赤らめる従業員。
そしてそれを睨む兵部。
「あまり殺気を振りまかないでほしいんだけど。」
「無理だね。」
「……はぁ。」
腕を組み、片足に重心を傾けて、目を細めて兵部を見る。