03/11の日記
20:28
パロ
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ライト+セフィロス→ティナ
放課後のことだった。
ライトは担任のセフィロスに呼び出しをくらい、準備室へ向う途中であった。
ライト自身、呼び出しの理由は薄々と気付いているつもりでいる。
今更の呼び出しでもあるのだと感じていた。
準備室につき、軽くノックをして戸を開ける。
抑揚のない声が小さくしたような気がしたが、構わず入る。
銀髪の担任は背を向けたまま、近くの椅子に座るように促した。
ライトは「失礼します」と一言いい、椅子に着座する。
数分、ライトは放置をくらう。しかも互いに沈黙という重苦しい空気このうえないものだ。
しかし、そこは大人な二人と言ったところか…互いを気にする様子もなく、むしろ二人共この空間に一人しかいないとでもいうような感覚でいる。
ライトは無駄な神経を使わないように至極冷静に周りのものを物色していた。と、そこに椅子を引きセフィロスがやっと意識をライトに向けた。
「用件はなんですか先生」
「ティナ・ブランフォードのことだ」
「ティナがなにか?」
やはりと言ったようにライトは目を細める。その表情にセフィロスは反応することなく言葉を続ける。
「…少し、甘やかしてはいないか」
「どういう意味です」
「そのままの意味で捕えろ。この前、体調不良で保健室に運んだ時だが…」
「ああ。あれは先生でしたか、ティナがお世話になりました」
「白々しいぞ。あの後、私のところに来た中にお前もいたじゃないか」
「…そうでしたか?それで、ティナにどう関係があると?」
「お前達が四六時中べったりと付いている事で、一人になることを極度に恐れているということだ」
「……それを作りだしたのは我々だと?」
「そうだ。彼女自身で自立したいと感じているはずだが、進むことを諦めている節がある。…お前のことだ、それに気付かないはずがないだろう?少なくともセシルはわかっていそうだぞ」
「ああ、知っているさ」
「ならば、少し距離をおき手伝ってやるんだな。でなければ、何か起こってからでは手遅れになるぞ」
「……貴方がどこまで知っているか解らないが、ティナは元々一人だった。今回の件で貴方が何を感じて言ってきたのか知らないが、我々は手放す気などないし、何かが起きる前に対処してみせる」
「その自信はどこからくる?」
「我々は一人ではない。皆がともにあるあからこそ個人でいられる」
「……」
「貴方にはわからない」
ライトは真っ直ぐセフィロスを見据えた。
その強い意志を秘めた瞳の前に、何も言い返せなかった。
ライトは立ち上がり、セフィロスに背を向ける。
「これ以上は平行線だ。…失礼します」
静かに戸が閉まる。
セフィロスの感情がどのようなものであるかなど、ライトは対して気に留めていなかった。むしろ、心中に隠していてことを見抜かれたことに驚きと腹立たしさを感じる。
「……今は、まだ側に…」
-だが、いずれは…-
ライトは拭いきれない思いを胸にし、校舎を後にした。
END
…スコールと少し違う感じにしてみた、つもり…(沈)
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