03/29の日記

23:24
パロ
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セフィロス+ティナ





「セフィロス先生」

「何だ」




放課後の資料室。

静かな資料室に透き通る高い声が響く。


ティナに背を向けたままセフィロスは短く返す。



「…」



呼んでおいてなかなか言葉がこない。

さすがに可笑しいと思い、セフィロスは振り返る。


そこには整理した資料を黙って見詰めるティナの姿。

俯き加減から覗く表情は視線を泳がせ唇を震わせていた。




「…どうした。ティナ・ブランフォード」

「…ぇっと…」

「言わなければ解らない」

「…はい」




溜息まじりなセフィロスにじっと見詰められ、ティナはゆっくりと見詰め返す。




「…?」




その瞳が潤んでいた事への戸惑いより、迷いが含まれている事のほうが揺るがされる。

セフィロスは無心に近いティナの瞳しか感じたことがなかったからだ。


整理最中の書類を途中に、セフィロスはティナへと近づく。


ティナの美しい金髪を掬い撫でた。


セフィロス自身、あるまじき行為だと自分の行動に戸惑う。だが、外から見ればごく自然な流れである。




「…言ってみろ」




セフィロスは数回、ティナの頭を撫でる。

ティナはそのセフィロスの行動に小さく笑った。




「?何が可笑しい」

「…いえ、ただ」




ティナは一度目を伏せ、長い睫毛を覗かせた後にセフィロスを見上げる。




「…私が、困っている時…ライト兄さんもこうして優しく撫でてくれる、なって…」


「……」




ティナの言葉にセフィロスは数秒、硬直する。

もちろん、撫でる手も停まっていた。


時が止まるセフィロスをティナは不思議そうに覗き込むように見詰める。




「…?セフィロス先生?」




ティナの声にセフィロスはゆっくりと離れ、再び資料整理を始めた。

セフィロスの心情などに気付かないティナは逞しい背を見て小首を傾げる。


「?」なティナに背を向け作業するセフィロスは、胸に渦巻くものの存在に本気でイラだった。







-嫉妬-


END



はい。私らしい意味不明に綴られた文字たち←

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