03/30の日記

23:44
パロ
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スコール+ティナ






《言葉にしないと勘違いされるぞ》




何気ない台詞だった。

休み時間、会話をしていたバッツが口にした台詞。

その時は気に止めなかったが、時間がたつにつれ脳裏に浮かぶ。






一緒に下校するティナの横顔を盗み見ては眉を寄せた。




「(あんな言葉を気にした上に、何故ティナなんだ…?)」




スコールはバッツに言われた台詞の対象が、いつの間にかティナになっている事へ気付く。そして、露骨に不愉快だと険しい表情になった。


隣りで不機嫌オーラを放つスコールに対し、ほのぼのオーラを無意識に振り撒くティナは景色を堪能している。


スコールはもう一度、ティナを見下ろし斜め下の横顔を見詰めた。


その視線に気付いたティナが小首を傾げて覗き込んでくる。


歩きながら、無言で二人は見詰め合った。




「・・・」

「・・・」




《言葉にしないと勘違いされるぞ》




「ティナ」

「?」

「…」




呼んでみたはいいが、なんて言おう。

スコールは視線を横に逸らしてから、ティナに視線を合わせた。




「…俺は言葉足らずか?」

「??」




まさしく言葉足らずだ。

当然、ティナにわかるはずがない。

しかし、それにすら気付いていないスコール。


何かを訴えているような瞳に、ティナは微笑んで見せた。




「…私も、だよ?」

「…」




スコールは少し目を見開いた。

自分に微笑みながら隣りを歩く少女に励まされてしまったと感じたのだ。


…ティナはそんなつもりはないのだが。


スコールは少しでも気に病んでいた自分を自嘲するように目を伏せる。


そして、ティナの鞄をそれは自然に持ってやった。






-言葉だけとは限らない-

END



……下手すぎる;

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