09/30の日記
15:52
パロ
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悟チチ(カカチチ)+バーダック
天気の良い日。
チチが自分のより数倍も多い洗濯物を干しているときだった。
珍しく息子のカカロットと修行に行かずのんびり家ですごしているのはバーダック。
リズミカルに鼻歌をうたいながら洗濯物を干す息子の嫁をじっと見つめる。
毎日毎日こうして飽きもせず同じことを繰り返すこの地球人の「嫁」という存在はなんなのだ。地球では孫悟空というらしいが…カカロットは父親である自分も驚くほどの甲斐性なしな上に「嫁」をもらうまで「欲」というのも知らなかったというではないか。加えて金髪に変貌するなど、とにかくそんな息子に惚れたこの地球の女「チチ」が不思議でならない。
ほんの些細な興味だった。
チチの隣へと自然に移動し、頭一つそれ以下に位置する艶やかな黒髪を見下ろした。
「なぁチチよ」
「なんだべ〜?お義父さま」
「……。」
「お義父さま〜?」
「…カカロットのどこがいいんだ?」
「なっ…いきなりなんだべ〜。こっ恥ずかしい」
「いいから答えろ。あんな鈍感な奴のどこに惚れたんだか…」
「なんだべお義父さま…。自分の息子さのことわかってねぇだなや」
「あん?」
「ふふ…。悟空さはなとっても優しいんだべ」
「…それだけか?」
「ん〜ん。もっと、たっくさんあるだよ」
「そのたくさんとやらは…何だ?」
「えぇっと、そう言われると……う〜ん」
「出てこねぇんじゃねーか」
「!いっぱいあるだよ!!えっと、えっと…食いしん坊!!」
「お前、それで食費がバカにならんとかって言ってなかったか?」
「!!えっと…んだば……修行好きだべ!!」
「この前、何日も帰ってこないとかって修行バカだの言ってなかったか?」
「!!!うぅん……あ!たまぁに、家の手伝いしてくれるべ!!!」
「…あれは、あいつにヤられまくって立てなくなった時だけろ?」
「!!!!……あ〜〜〜ん!!なんだべー悟空さのいいところーーー!!!!」
「……くくっ」
バーダックはおかしくなってチチの黒髪を優しくときながら笑う。ぶぅっと口を尖らせて上目遣いに睨んでくる息子の「嫁」が本当に可愛いと思った。
全くおかしいものだ。惚れた理由を教えろと言ったはずなのに、いつもの愚痴になっているではないか。それなのに、この「嫁」は頬を赤らめて自信たっぷりに言うのだ。
なるほど、好き嫌いうんぬんではないのか・・・
無条件に愛されている息子がほんの少しだけ羨ましく思う。そして、ほんの少しだけ「嫁」が憐れに感じる。こんなふうに思う自分はそうとう甘くなったなと苦笑した。
「お義父さま?」
「なんでもねぇよ」
「??」
息子の「嫁」になったばかりに泣くことだって沢山ある(現に目撃している)それでも、息子の側にいたいと慕うこの「嫁」が少しでも淋しくないように、義父として側にいようじゃないか…。
「お義父さま。晩飯なにがいいだ?」
「そうだな…餡かけ炒飯なんてそうだ?前に食ったがおれは美味かった」
「…ふふ」
「なんだチチ」
「やっぱり悟空さのお父さんだべ」
「・・・?」
「悟空さもそれ、好きだって言ってただ。まっ悟空さにとっちゃ腹に入ればなんでもええんだがな」
「・・・・・・」
息子に敵わないことなど承知の上で、だ。
END
・・・はは。ほらパロだから←
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