10/06の日記
01:25
パロ
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悟チチ(カカチチ)+ターレス
「また」愛しい旦那様は可愛い新妻を放って何日も家をあけていた。
結婚してから何度も「やめて」と泣いたり怒ったりしていたが、何度言っても繰り返されることにチチは諦めていた。
家をあけて奔放する旦那様はきっと大好きな修行に夢中なのだと、旦那様の心を占める「修行」にちょっぴりヤキモチを妬いてみる。どこぞの女に妬くならまだしも、人ではなく趣味に負けているのかと思うと悲しくなる。
それでも、いつ帰ってくるかわからない愛しい旦那様のために夕飯をつくっておく自分に小さな花丸をくれたくなる。・・・悔しいが惚れた弱みだ。
可愛い少女が、冷めたご馳走を丁寧に冷蔵庫へ保管するさまを黙って見ている同居人たちは、ただ見守るばかりだった。
「全くカカロットのやつは…」
「…今に始まったことじゃねぇがな。チチだってわかってるさ」
「しかし親父。もう5日だぞ?」
「何言ってやがるラディッツ。前は2週間だぞ」
「………そうだった」
「フン。ラディッツよ…チチが可哀想とか思っているのか?」
「ターレスは何も思わないのか」
「俺か?…むしろ、愉快だな。ああして健気に待っている姿ほど滑稽でいじらしいものはないぜ?」
「……おいターレス」
「クク。心配するなよ"オヤジ"さん」
「……」
「?」
「さぁて、俺は寝るかな」
ターレスはバーダックの視線に含み笑いを一つして、席を立つと隣に建てられているカプセルハウスへ帰っていった。ラディッツにいたっては二人の意図するものに気付きもしない。ターレスの笑みにどこか胸騒ぎがしたバーダックだったが、よくよく考えてみれば、チチを放っておく息子の責任なのだと目を瞑るのだった。
風呂からあがったチチはベッドに座って、窓から夜空を見上げていた。
風呂からあがれば熱帯夜と化す寝室も今はひんやりと冷め切っていて、薄いワンピースだけを着たチチの肌を真っ白くさせる。
「…今夜は満月なんだや」
サイドテーブルのランプを灯していないのに、部屋が明るいと思ったら満月の光だったのかと、ぼんやり思う。
修行好きなのは解っているし、まだ5日だ。この前は2週間だった。あれに比べればどうってことない。そうは思っても、それに慣れていくことで、いつか…遠い未来、老いて死に行く時、本当に悟空がいなくなることにすら慣れてしまうのだろうか、そんな恐ろしい想像をしてしまった。
恐くなってチチは窓を閉めようとしたときだ。
「眠れないのか?」
「?…ターレスさ!?」
「よぉ」
「どうしたんだべ?」
「いや、今夜は満月だからな…」
「??満月だから外に出てるだか?」
「…まぁ、そんなことはいいさ。それより、淋しいだろう?」
「………こんなこと、今に始まったことでねぇ」
「無理するな。顔が泣いてるぜ?」
「泣いてねぇ」
「なら鏡で見てみるんだな」
「〜〜〜っ!泣いてなんかいねぇもん!!」
「ククク」
「もぉ!意地悪しねぇで!!」
確かにターレスの言うとおり、淋しい。だがチチは泣いてはいない。
形に出ていなくても心中、落ち込んでいるのだろうがターレスは優しい気遣いなど一切しようと思わない。ターレスは自分勝手にチチの反応を楽しみ、試しているのだ。チチはどう言えば笑い、泣き、怒り、恥じらうのか、実験しているだけ。
ターレスの企みなど知らず、疑わないチチは閉めかけた窓から外に出た。行儀にうるさいチチが窓から素足で出るな意外なことだ。
ターレスは目を見開き、にやりと口元を吊り上げる。チチは気付いていない。
「お前にしては、随分と珍しいことをするんだな」
「ん?ああ…たま〜にはいいでねぇか」
「…そうだな」
「んだ」
「「・・・」」
二人は黙って満月を見上げた。
ターレスは隣にいる小柄な少女を横目で盗みみる。薄いワンピースだけを着て、後ろに結んでいる艶やかな黒髪は美しく流れている。何より、真剣にしかし虚ろに満月を見上げる潤んだ漆黒の瞳がターレスをざわつかせる。幼さ残る少女から、女の色香をふんわり感じた。
「…ターレスさ?」
「……」
見つめられていることに気付いたチチはターレスを見上げる。
ターレスはゆっくりとチチの腕をとって引き寄せると首筋を舐め上げた。それに驚いたチチは小さく悲鳴をあげて、ターレスの腕から逃げようともがく。しかし、逃げることなど許さないとターレスはチチを腕に閉じ込め耳元で囁いた。
「おとなしくしろ。…見つかってしまうぞ?」
「やっ…!」
「いいのか?…どう見てもイケナイ密会、だろう」
「違っ、ぅだ」
「…そうこなくちゃな」
チチがおとなしくならないことくらい知ってる。騒ぐなら騒いだで、黙らせればいいだけ、それも面白い。
ターレスはチチの体を反転させて自分に背中をあずける形にする。そして、左手でチチの口を塞ぎ、右手はワンピースをたくし上げてむき出しの乳房を揉んだ。ぴくりとチチの体が震えるのを感じ、ターレスは外界の空気にさらされた乳房の先端に硬さを募らせた桃色のそれをこね回した。
「…っっ!!!ぅ…っ」
「なぁ…興奮するだろう?」
「…ぅ、ぅ…」
耳元で囁き、息を吹きかければチチはぷるぷる震えて完全にターレスに体を預けていた。それをいい事にターレスは乳房から下へと手を這わせて、チチの下着へ到達する。
それだけはとチチが意識を戻して再度もがいた。
ターレスはもがくチチに合わせて、するりと巧みに下着をおろし体重をかけてチチを地面へと四つんばいにさせる。チチはあまりの突然さに対応できず、膝下まで落とされた下着を完全に脱ぎとられてしまった。ひやりと秘所に冷たい空気があたってふるりと震え、チチは口を塞がれたまま体を護るように縮こまった。
ターレスは縮こまったチチをじっと上から見つめ、小さく笑うとすっと離れる。体重と体温がなくなったことにチチはゆっくり、それでいて恐る恐るターレスを見上げた。
満月を背後に表情が見難かったが、ターレスは笑っていた。
「早く、雲で旦那を迎えに行け」
「え…」
「あの雲なら居場所くらいわかるだろう」
「………」
「どうした行かないのか?」
「…」
何事もなかったような雰囲気を醸し出すターレスを疑問に思いながら、小声で金斗雲を呼び、よろよろと立ち上がり乗った。
「…ターレスさ。あの…」
「早く行け。」
「…んだ」
金斗雲は指示せずとも了解とばかりにチチを乗せてご主人の元へと飛んでいった。それを見送ったターレスは"ククク"と笑いながら腰にかけてあった酒を一口飲み干したのだった。
金斗雲は悟空が修行している場所へとチチを運んでいた。
夢中で修行をする悟空ですら、さすがに金斗雲とそれに乗る最愛の妻に気付き驚いた顔をする。そして、何日も家に帰らないことに怒られると頭をかかえた。だが、金斗雲から降りたチチからの鉄拳はなく、代わりに柔らかい感触。
チチは悟空の背中に腕をまわし締め付ける勢いで抱きついたのだ。叩かれなかったことに安堵するが、どこか様子のおかしいチチに悟空は抱きつかれたまま視線をおとす。
「…あれ?」
「…」
「お〜いチチ…?」
「…」
「あの…よ。その、すまねぇ」
「……」
「本当にすまねぇ…」
「…ごくぅさ」
「?チチ?」
ぎゅっと抱きしめられて、何も言わないチチにさすがの悟空も何かあったのかと思った。悟空はそっとチチを離し、顔を覗く。チチは瞳を潤ませてじっと何かを我慢しているようだった。
その瞳が怒ったり、悲しんだりしているものではないと感じ取った悟空は、数日味わっていなかった熱がぐっと下半身に集中するのがわかった。
こんな野外でいかんとわかっているのに、気付いた時にはチチを草むらに押し倒していた。
「………チチ」
「・・・」
「すまね…オラ、その…」
「・・・」
家をあけただけに留まらず、なんとも悲しいことか性欲に負けるなどチチに対して本当にすまないと思う。
だが、チチは悟空の頬を優しく撫でて自ら口付けてきた。
「……ごくうさ。きて…」
その言葉にぷっつりと切れて悟空はチチに襲い掛かるように、小さく可愛い唇に食いついた。
二人の熱い吐息と野生的な行為が奏でる音色が森に木霊する。そして、我を忘れて求め合う二人を満月だけが見ていたのだった。
−−−−−………
「よぉ、ご帰還なさったか」
「……」
小鳥のさえずりが鳴く早朝。悟空はふと目が覚めて外に出る。
そこには挑戦的な眼差しで楽しそうに笑うターレスがいた。
悟空は昨夜、何かを忘れたいように積極的なチチを思い出す。あの時は淋しさが勝って甘えてきた結果だったと思っていたが、どうも目の前にいる居候者が関係していると、この時ばかりは男の直感でわかった。
「ターレス」
「ん?」
「…あんまチチにちょっかい出すんじゃねーぞ」
「さぁ…なんのことやら」
「とぼけても、オラにはわかっぞ」
「ほぉ?わかるなら、自分の行動をよく考えるんだな」
「なに?」
「それが解らないんじゃ…この先、どうなることやらな」
「・・・・」
ターレスはふっと笑い、カプセルハウスへ戻っていった。先ほどの会話をするためだけに、わざわざ出てきたのだろうか。それよりも自分が起きるタイミングとよく合ったものだと驚く。
寝室へ戻り、深い眠りについている最愛の妻を見つめる。
ターレスの意図するものがわからない。その気になればいつでもチチを犯せるというのに…それをしないのは何か目的があるのだろう。
「…チチ」
誰かの手に渡るなんて、そんな恐ろしいこと耐えられない。
悟空は優しくチチの額に口付けをおとし、そっと抱き寄せもう一度眠りについたのだった。
END
…グダグダすぎる。
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