03/27の日記

20:18
パロ
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アルティミシア+暗闇の雲→ティナ





放課後の世界史準備室。

二人の教師がのんびりと紅茶をすすっていた。



学校内の美人教師と称されるアルティミシア。

アルティミシアの次に学校内で有名な美人?古典教師の暗闇の雲。


特別、この二人が仲良しというわけではない。


ある生徒について、勝手に花を咲かせているだけである。





「しかし…アルティミシアよ。貴様ともあろう者があのような脆い小娘に毒されるとはな…」

「ふふ。何を言うかと思えば…なんです?」

「言うたことそのままよ。なんと可笑しき事か」

「……あなたらしくありませんよ?」

「なに?」

「私をそう思うあなたこそ、あの娘が気になっていると見えますよ」

「ふん…」

「図星ですね?あなたから見たあの娘はいかがです?」

「………」

「どうしたのですか?答えられない程、眩しいのですか?」

「何を言うか…。あのような小娘が眩しい?」

「ええ」

「わしには光など見えなかったぞ?むしろわし好みの暗闇が影を潜めておるわ」




無意識なのだろう暗闇の雲の率直な意見に、アルティミシアはぴくりと反応し釘を刺す。




「………それ以上おっしゃると、監視役に目をつけられますよ」

「監視?…ああ。あの銀髪の若造か…」

「名前くらい覚えたらどうです?」

「覚えるほどでもなかろう。顔を合わせる事なぞ早々ないのだ…」

「果たして、そうでしょうか?まぁ、油断しないほうが身のためですよ」

「ふん…」




紅茶をすすりながら、二人は冷徹に近い笑みを浮かべる。

この場に誰かいたら、部屋の温度差に耐えられず凍りづいているだろう。

それほど互いに冷ややかな空気を醸し出しているのだ。





全く、一人の女子生徒を話題の種にした上、花を咲かせているのか謎になる会話だ。

アルティミシアはあの暗闇の雲の心中に密かに意識させた、ティナという少女を更に興味深いと沸き起こる好奇心に息を吐く。




「ふふ。面白くなってきましたよ」

「なんだ突然?」

「ふふ。いいえ……せいぜい皆、毒されればいいのです」

「…何を考えている?」

「何も?」




アルティミシアは新しい紅茶を入れなおし、窓から下校する生徒を眺める。

その横顔がどうにも嬉しそうに見えて、暗闇の雲は見て見ぬ振りをしたのだった。





-何も考えていないから、身を委ねる-

END



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