獏良とバクラの日常
□獏良とバクラの日常7
2ページ/4ページ
「もう、迷子にならないでよね?」
獏良の問い掛けにバクラはふんっと鼻であしらった。
「あらら、ご機嫌斜め?」
「誰のせいだよ。」
2人でデパート内を歩いていると、何処からか聞き覚えのある声が聞こえた。
「相棒〜〜!!相棒は何処だーーー!!」
バクラはその聞き覚えのある声に眉をひそめた…。
「あれ〜?この声はアテム君じゃない?」
「おい、宿主。王様なんて放って置いてさっさと行くぞ!!」
バクラは獏良の腕を引っ張り、別の方向に行こうとしたが獏良はそれを振り切った。
「駄目だよ。アテム君困ってるみたいだし。それになんか面白そう…」
「面白そうって…お前な…。」
「アテム君〜!!どうしたの?」
獏良はアテムの元へ駆け寄った。
「相棒とはぐれてしまったんだ!!獏良君、一緒に探してくれ!」
アテムは必死にお願いした。
バクラも仕方なく、アテムの元に行って話しかけた。
「案内放送、頼めばいいんじゃねぇか?それならサッサと遊戯も見つかるだろ。」
「うん。そうだね〜さっきみたいに案内放送かければいいよね。」
それを聞いてアテムは笑いながら言った。
「フハハハン…さっきの迷子案内、やっぱりバクラだったのかよ!?笑えるぜ!!」
「うるせえ!!今はテメェが迷子何だろうが!!」
バクラはだからアテムに関わりたくなかったんだと思った。
その様子を見て、獏良はこれ以上バクラの機嫌を損ねないように、フォローをした。…と言っても大方の原因は獏良にあるのだが。
「落ち着いてバクラ。
それより早くサービスカウンターに行こうか。」
そして再びサービスカウンターへ向かった。
「あら?今度はどうなされましたか?」
受け付けのお姉さんは獏良達を見て言った。
「すみません。度々…あの、この人が一緒に来た人とはぐれたらしくて。」
獏良が事情を話ているとアテムは、
「相棒が居なくなったんだ!!早く放送で俺がここに居ることを流してくれ!!」
そう言って、受け付けカウンターに身を乗り出し真剣な顔で言った。それに受け付けのお姉さんは少しひいていた。
「か…かしこまりました。お連れ様のお名前をお聞きしてもよろしいですか?」
「武藤遊戯だぜ!!早く相棒を読んでくれ!!」
案内放送が流れた。後ろでアテムは「相棒!俺はここだ!早く来てくれ!」と叫んでいた。
放送が流れてしばらくして、遊戯がサービスカウンターへ現れた。
「もう、君ってやつは!!屋上で待っててって言ったじゃないか!!しかもさっきの放送、君の声が聞こえたよ。恥ずかしいから止めてよね!」
「す…すまない。ちゃんと話聞いてなかったぜ。でも会えて良かったぜ、相棒!!」
そう言ってアテムは遊戯に抱きつこうとしたが、軽くかわされた。