Novel-長編

□失いしもの2
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俺は牧野が見つかったことを総二郎に連絡した。



「牧野見つかった!?じゃあ俺とあきらも今から行くから明日にはそっちつくからさ!」



そう言われて電話を切られて。



べつに・・・こなくてもいいんだけどな・・・



牧野と二人っきりでいたかったのに・・・



だって・・・牧野は司のことが好きなんだから。



なにがあってもあいつらの絆は壊れない。



だから・・・あとちょっとだけ・・・



俺だけの牧野でいて・・・。



「花沢類・・・?」



ぼ〜っと考えてたら目の前に牧野の顔があった。


上目づかいで見つめられたら・・・



「ん。どうしたの?」



俺は何事もなかったように答えた。



「あ・・・あたし・・・もう一度道明寺と話してくる。それで・・・決着つける!」



俺の目をみてはっきりと言ってくる牧野。



「それって・・・どうゆうこと?」



聞かなくてもわかってるはずなのに・・・



「あ・・・あのね・・・あたし道明寺にちゃんとさよならしてないの。だから・・・ちゃんと終わらせたいの。」



えっ・・・?


さよなら?


終わりにする?



牧野はもう司のこといいの?


ずっと連絡まってたんじゃないの?


俺は突然の牧野の言葉に驚いた。


「牧野?牧野はずっと司を待ってたんでしょ?なんでさよならなの?」


俺はつい焦って牧野に答えを求めた。


「ちょっ・・・どうしたのよ!?花沢類らしくないけど・・・」


「あっ・・・ごめん・・・」



俺は何を焦ってるんだ?



「道明寺から連絡を待ってたのは・・・ホントだけど・・・ちゃんと話がしたかったから。話もしないでっていうのはやだったの。」



「それで・・・牧野はいいの?司のこと・・・まだ好きなんじゃないの?」



牧野の口から司が好きだなんて聞きたくないけど・・・



「道明寺への気持は変わっちゃったの。道明寺が日本にいたころは・・・ジェットコースターに乗ってたみたいだったの。でも・・・あたしが求めてるのはあいつじゃない。」



求めてるもの?


それって・・・他に好きなやつでもいるってこと?
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