★Long story★
□尾行
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「あぁ………ってなぜ俺が行かねばならん!!」
部屋に入った途端聞こえてきた声に、ディアッカは思わずまた機嫌が悪いのか、とドアの辺りで一瞬立ち止まった。
その後ろにいたミゲルが不思議そうにディアッカの肩を叩いた。
「どうしたんだ?」
「いや、今イザークの怒り声が……」
ミゲルはああと、思い中を覗いた。
またアスランとの勝負にも負けたのかなと思ったとき、ふと思い出した。
たしかさっき食堂でニコルと談笑するアスランを見かけたことに。
「どうしたんだ」
聞き覚えのある声に、振り向くとそこには紅服エース・アスラン・ザラとその後ろにニコル。
2人そろって不思議そうな顔をしていた。
それは男2人がドアの前で立ち往生していれば気にもなるだろう。
「あれー?どしたのー?」
明るい声と共に登場したのは同じく紅服のラスティ・マッケンジー。
「いやなんだかイザークの機嫌がさ、わるそーでよ」
「何?アスランまた勝負したの」
ラスティの思考でも『イザークが不機嫌=アスランとの勝負に負けた』という構図が成り立っているらしい。
するとアスランが苦笑した。