友達以上、恋愛対象。


□距離、3センチ
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地上待機の時にしか使用しないため、あまり馴染みのない部屋。
本来ならば僕以外座ることのないソファーには、彼―――ティエリア・アーデが座っていた。






ずぶ濡れのまま部屋に駆け込んだのは、つい数刻のこと。
傘がわりにした上着はものの数分でびしょ濡れになり、結局二人してずぶ濡れになってしまった。
とりあえずこのままでは風邪を引いてしまう、ということで押し込むようにティエリアをシャワールームに行かせ、自分はがしがしとタオルで乱暴に髪を拭いた。

ずぶ濡れになってしまった服の代わりに、僕が貸した服を着たティエリアが帰ってきたときは、正直焦った。

だってお風呂上がりで肌は血色が良くて、唇はピンクで…紫色の髪は少し濡れていて。思わず見とれていたら「何を見ている」
と言われた。

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