r o s e
□崩壊
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愛しくて
なんだかんだ、
愛しくて
「やっぱり無理なのね」
「何言って…―」
「―ハイドは、ハイドの人生を生きて下さい」
泣かれて
一瞬、蔑まれたように感じた
「俺のや…これが。お前とおるんが、俺の人生やんか―!」
かぶりを振って
柔らかな、諦観―
哀しみに、心を染めないで
どうか、目の前の愛だけを。
「ありがとう」
さようなら、の変わりに
「そんな―」
「本当に、ありがとう…ございました―」
君のけじめは
穏やかすぎる境界―
まるで、
また明日
と 小さな約束を交わすみたいに
君はいなくなった
END
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