r o s e

□至近
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かつて


遠距離恋愛を言うと


俺の周りは皆同じような顔をした。


恋人同士しか解らない

ココチヨイ距離がある。




どこにでも転がる、陳腐な恋なら


それは肌が汗ばむのを察せるくらい近く、馴れ合えばいい。

僕は真面目に。
そう、僕自身の確かな必要性を感じたくて…

"距 離"を探していた。

僕達は

結ばれない筈の土地で結ばれた


愛情は至極細密―

干渉が憎いなら
その足で
此処を踏み馴らして。



育まれたものを上手く繋いで溶け合おう

尚 触れ合うより近く

何れは苦しめ合う運命としても。


あぁ
この隔たりを愛しく思う。


切迫して且つ

孤独を抱く少女の瞳、
千里先


僕を映しては
歎いた



「こんなにも苦しむのなら―」



こたえは
いつもの場所で










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