【胎動編】最後の時間

□【Ep11】独りの前夜
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私はいつも
皆の輪の中に入れない







政府に居た時はその弱さ故、同胞からも嘲られ詰られた

傷ついた体を抱え、いつも独りで飽くことなく空を見上げていた









砂礫に来てからは胸の奥の悪意と罪悪感が皆との距離を取らせた

楽しいと思うと同時に、結局は独りだと思い知らされた









私はいつも
皆と一緒に笑えない



孤独を忌むと同時に
私はきっと孤独の中でしか安堵できない






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