リクエスト

□『貴方への手紙』
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 …セントラルで兄は軍人になって、大佐まで出世して、僕は少佐で、こっちのイーストシティに赴任して。
 それから、僕が数ヶ月戦争にいって、中佐になって帰ってきて。
…いろいろあったな。
 
 思い出すことすら大変だ。


「あ…んんっ!」
 兄の声に、甘さが加わってきた。
 僕も意識を兄に集中する。

 今止めたらツライだろうな。

 ぎゅっとシーツを握る兄の手にすら欲情する僕って、一体どういう思考回路してるんだろう。
 
 すべてが愛おしいんだよね。

「あっ…アル…も、でるっ」
「もう、相変わらず、早いんだから〜」
 真っ赤になって見上げる兄の視線。
「ひあっ」
 折角昨夜の情事の後、キレイにしたシーツなんだから、汚すのはいやだな。そう思って、僕が握るものを口に入れると、兄はさらに甲高い声で啼いた。
「ああっん」
 どくん、と脈打つそれ。
 僕の口内には兄の放った白い液。
 嚥下して残ったものは、兄の口に舌とともに滑らす。

「はっ、んっ…」
 歯列を割って、躊躇いがちに触れる兄の舌を絡めとって、嚥下できない唾液が兄の細い顎を伝った。
「ふ…うんっ…い…イ加減にしろ…よッ!」
「いてッ」
 ゲンコツが頭に振ってきて、僕は大げさに痛がると、兄は僕の下で真っ赤になってそっぽを向いていた。
「おまえな、朝から…」
 兄は文句を言おうとした瞬間、太ももに何かあたることに気が付いたのだろう。
「ッ!こらああッ!」
「仕方ないでしょ、兄さんがかわいい声出すからさ〜…」
 つまりは、僕自身も固くなってしまったわけで。
「おまえが触るからだろ!!」
「だって、兄さんが起きないから!」
「起きないからって…。す、スリスリするな〜〜〜!!」
「だって、カワイソウでしょ?」
「時間がないだろ」
「ちゃちゃってやっちゃってよ」
「そんな一瞬でイクおまえじゃねえ!」
「兄さんが可愛ければそれだけ早くなるかもよ?」
「で、なんで、おまえ俺に…潤滑油つけようとしてんの?」
「入れたいから」
「お、おまえ、昨日さんざん…!!」
「だから慣らさなくても大丈夫だよね」
「サワヤカに言うなー!!」
 真っ赤になってカワイイな〜兄さん。
 兄さんが怒ってる間に、身体を反転させて、仰向けに。そして、潤滑油を指にとって、蕾に指を進める。
「あ、すんなり入るね」
「ば…かッ!おまえ、今日仕事できなかったらお前の所為だからな!エネルとかマーカーとか…あッ!!」
「最中に違う男の名前は聞きたくないな」
 兄さんのイイとこなんて指が覚えてるもんなんだよね。そこをぐっと圧迫するだけで、兄さんはへたっと力を抜く。
「そうそう。そうしてればいいの」
「も…しらね…おまえなんか…」
 枕に顔を埋めて、兄の両手が震えている。
「入れるから」
 コレだけの質量を押し込んでも耐えられるのは、やっぱ愛がなせるワザ?小刻みに震えている。
「ああッ!」
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