リクエスト
□『貴方への手紙』
3ページ/5ページ
…セントラルで兄は軍人になって、大佐まで出世して、僕は少佐で、こっちのイーストシティに赴任して。
それから、僕が数ヶ月戦争にいって、中佐になって帰ってきて。
…いろいろあったな。
思い出すことすら大変だ。
「あ…んんっ!」
兄の声に、甘さが加わってきた。
僕も意識を兄に集中する。
今止めたらツライだろうな。
ぎゅっとシーツを握る兄の手にすら欲情する僕って、一体どういう思考回路してるんだろう。
すべてが愛おしいんだよね。
「あっ…アル…も、でるっ」
「もう、相変わらず、早いんだから〜」
真っ赤になって見上げる兄の視線。
「ひあっ」
折角昨夜の情事の後、キレイにしたシーツなんだから、汚すのはいやだな。そう思って、僕が握るものを口に入れると、兄はさらに甲高い声で啼いた。
「ああっん」
どくん、と脈打つそれ。
僕の口内には兄の放った白い液。
嚥下して残ったものは、兄の口に舌とともに滑らす。
「はっ、んっ…」
歯列を割って、躊躇いがちに触れる兄の舌を絡めとって、嚥下できない唾液が兄の細い顎を伝った。
「ふ…うんっ…い…イ加減にしろ…よッ!」
「いてッ」
ゲンコツが頭に振ってきて、僕は大げさに痛がると、兄は僕の下で真っ赤になってそっぽを向いていた。
「おまえな、朝から…」
兄は文句を言おうとした瞬間、太ももに何かあたることに気が付いたのだろう。
「ッ!こらああッ!」
「仕方ないでしょ、兄さんがかわいい声出すからさ〜…」
つまりは、僕自身も固くなってしまったわけで。
「おまえが触るからだろ!!」
「だって、兄さんが起きないから!」
「起きないからって…。す、スリスリするな〜〜〜!!」
「だって、カワイソウでしょ?」
「時間がないだろ」
「ちゃちゃってやっちゃってよ」
「そんな一瞬でイクおまえじゃねえ!」
「兄さんが可愛ければそれだけ早くなるかもよ?」
「で、なんで、おまえ俺に…潤滑油つけようとしてんの?」
「入れたいから」
「お、おまえ、昨日さんざん…!!」
「だから慣らさなくても大丈夫だよね」
「サワヤカに言うなー!!」
真っ赤になってカワイイな〜兄さん。
兄さんが怒ってる間に、身体を反転させて、仰向けに。そして、潤滑油を指にとって、蕾に指を進める。
「あ、すんなり入るね」
「ば…かッ!おまえ、今日仕事できなかったらお前の所為だからな!エネルとかマーカーとか…あッ!!」
「最中に違う男の名前は聞きたくないな」
兄さんのイイとこなんて指が覚えてるもんなんだよね。そこをぐっと圧迫するだけで、兄さんはへたっと力を抜く。
「そうそう。そうしてればいいの」
「も…しらね…おまえなんか…」
枕に顔を埋めて、兄の両手が震えている。
「入れるから」
コレだけの質量を押し込んでも耐えられるのは、やっぱ愛がなせるワザ?小刻みに震えている。
「ああッ!」