初めましての御方は、
…此方よりどうぞ↓
†拍手連載†



†第9章:ちびっこ逆転・続†




小さな 小さな 君の手。

うっかり壊してしまわぬよう、そうっと握る。

掌に すっぽり収められる程、小さな温もりなのに

その 小さな温もりが

“俺のすべて”を包み込んでくれているような気がしたんだ。



**************


「まって……うわぁっ!!」



   ドンッ



走り去る半兵衛を夢中で追いかけていた夕凪は、突然現れた“壁”へとぶつかり…その場に尻餅をついた。


「いったぁ…」


「…おい、大丈夫か?
 だからいつも、廊下を走るんじゃねぇと言って……」


手を差し伸べかけてハッとする。
長髪の風体からして真田か前田の風来坊かと思っていたが…
猿飛の野郎は“二人も戻っていた”と言っていた筈だ。
…ならば、目の前にいる この子供は誰だ?









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