第一本棚

□苺と生クリーム
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とある理由から俺の愛しい弟は俺の命令を何でも一つ聞かなければならない状況下にある。
何とも美味しい。これはこの権利を存分に有効活用しなければならない、というわけだ。

ソファの上に腑に落ちない、納得いかないといった風で一切目を合わさない形で弟は座っている。
俺はというとボウルに生クリームと砂糖を突っ込みパッケージの作り方に習い、氷と水を入れたそれで冷やしながら慣れた手付きで泡立てている。

「さっきから何やっているわけ?」

無言で作業をしていると苛々とした雰囲気が伝わってくる声色を聞く事となった。
弟と目を合わせて遣ると思わずこれから起こる事を想像し口端の角度を上がってしまう。
そんな様子に馬鹿じゃないと言わんばかりふんっと鼻を鳴らした。

生クリームは十分に申し分の無い固さとなった。これで準備は完了した。

「服を脱げ、ザエルアポロ」
「……。それで命令消化だから。帰る」

一瞬呆気に取られた表情を浮かべるも言い終えるや否や服を脱ぎ始めようとしている。これでは意味が無くなってしまう。

「待て待て。命令だ、じっとしていろ」

持っていたボウルをサイドテーブルに置き自分の服に掛けている弟の手を掴みやんわりと引き剥がすと命令を下した。
命令された通り弟はじっとして居ながらも、一体何をするんだと怪訝そうにしている。
俺はそんな表情等気にせずに服を脱がしていく。相変わらず白い肌だ。
弟は意地になっているのか忠実に命令を実行し抵抗を見せたりしない。

ボウルに手を伸ばしこちらに引き寄せそこに手を突っ込み一掬いすると右頬から首筋、胸元へと手を滑らせ生クリームを塗り付ける。
肌を滑る生クリームの冷たい感触と俺の行動に弟は目を丸くしている。

「冷た…ッ、馬鹿!何してるんだよ!」

抗議の声等やはり気にする事無くもう一度ボウルに手を突っ込むと一掬いし左頬から胸元に掛けて滑らせた。
ザエルアポロの生クリーム添えの完成だ。

女の様に細く、また女とは違う艶を纏っている身体をニヤニヤと笑いながら視姦の如く見ていると今にも弟は暴れ出しそうだ。

「命令は絶対だろう?じっとして居ろよ」

弟の両足を割りそこに膝を付くと上半身を屈め桃色の後頭部に手を回し羞恥に朱く染める頬を生クリームと一緒にべろりと舐め上げる。

「…っぅ。覚えてろよ、このカス」

忌ま忌まし気に低く小さく呟くと細い眉をきゅっと寄せ口を噤む。
本当に愛おしい弟だ。

後頭部に手を添えたまま舌をゆっくりと滑らせていき首筋にまで辿り着く。
敏感な首筋を舐め上げ時折喉仏に軽く歯を立ててやると、びくと身体が震える。

「ン…」

震える身体に思わずくすっと声を漏らすと頭上から痛い程の視線を浴びる。
片手を細い薄い脇腹に伸ばし生クリームを塗り付けながら弟と目を合わせ胸の突起を舌先で擽ってやると、

「ひぁ、…ッ」

酷く愛らしい声を上げ、漏らしてしまった自分の声に顔を真っ赤にして両手で口を覆う様に押さえた。
じっとしていろと命令したが、その行動すら俺を酔わすものなので咎めはしない。

舌先で何度も突起を擽り反対を生クリームを揉み込む様に指先で摘み刺激を与える。
ちゅ、ちゅっとわざとらしく音を立てて吸い上げると殺せない声が小さく漏れ表情を伺う様に見上げれば軽蔑を含み寄せられていた眉が切なげに垂れ、目許には涙が滲んでいる。

「甘いな…本当にイチゴの様だ」
「あっ…ん、生クリームの所為だ、ろ…」

熱の篭った吐息が悪態吐く声に絡み付き徐々に欲情の色が見え始めた。
堕ちるまで後少し。

「はぁ…っ、んぅ…」
「エロイ、な」

体温が上がってきているらしく白い肌は紅潮し、生クリームは温まり液体化し身体をてらてらと光らせ嫌らしく這い落ちる。
その淫らな姿にくらくらとしてくる。

赤く色付きぷっくりと主張を始めたそれを指先で引っ掻く様にし、もう片方には歯を押し当てる。
少し痛い位の方が弟はイイのを知っているのだ。

「……ッや…だ、ぁ…」

与えられる悦楽声を殺すの放棄したのか口許を押さえていた手を離し俺の頭を抱える様に腕を回してくる。髪に指を絡める。これはまるで俺に縋ってきているみたいだ。
両足を割って付いている俺の膝に下肢で主張し始めているものを押し付ける様に腰を揺らしてきた。
堕ちた。

その後、溶けてしまった生クリームと共に弟を美味しく頂いた。









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淡菊の吉芒様への相互リンク記念小説。
遣り残した感満載ですが、今回はこの辺までで。メインは乳首攻めです(笑
期待に添えられていたら嬉しいです!

吉芒様のみお持ち帰り可で御座います。

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