ノベル

□09.
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「…んあ?」

リッドは軟らかいベッドの中で目を覚ます。最近、野宿やら船やらでまともに睡眠を取っていなかったから、本当に熟睡、爆睡した。
窓からは明るい朝の日差しが差し込む。鳥たちが戯れながら飛んで行くのが見える。

「…あ"っ」

カチカチと時計の針が回る。今は…

「やーっと目が覚めたか…」
「て、テレジア…おはよう」

ゴツンと額に銃口があたる。
テレジアはこれまでにないくらいに眉間に皺を寄せている。殺気。

「今、何時だ?」
「し、7時…です」
「…もう1度寝ろ!!」パァン!
「うわぁっ!?」

リッドの枕には穴が開いていて、そこから煙がもくもくと出る。焦げ臭い匂いもする。

「あぁ、すまん。外したな。次は…「起きる!起きるから!」

ガバッと勢い良く起き上がると、周りからクスクス笑う声がする。

「リッドったら寝坊すけさんだネ」
「まぁまぁ、その辺で良いじゃないですか、テレジア」
「…ふん」

テレジアはしぶしぶ銃口を退ける。

「おはよう、リッド」
「つーか、目覚しぐらいかけとけよな」
「あはは、ごめんごめん。おはよう、みんな」

「さっさと…」
リッドがそう話していると、テレジアの周りからもわもわと黒いものが出る。

「着替えろ!!」パン!パンパン!
「ひー!!」

リッドは慌てて風呂場に駆け込んだ。



■第9話■
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