□怠業の代償
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「という訳でカライ、私の変装を頼んだ。しっかりやるんだぞ」

「……どんな訳ですか」


朝早く、鎧を纏っていない本体のままのシュレッダーと、逆にシュレッダーの鎧を纏ったカライが押し問答をしていた。
どうやらシュレッダーは何処かへ行くようだが……。


「カライ……私はNYのコンクリートジャングルに疲れ切ってしまったんだ……。ハワイのワイキキビーチが私を待っている!」

「シュレッダー様、理由になってません。何故私があなたのサボタージュの手助けをしなければならないんですか」


カライの言い分はもっともであるが、シュレッダーはまったく気にした風もない。


「まぁまぁ、ボーナスはきちんとはずむから」

「そう言って前のボーナスは商品券だったじゃないですか」

「えぇい!うるさいうるさい!!とにかく私はハワイに行って来る!こんがり小麦色に焼いて、太陽が似合うナウな男になって帰ってくるなう!」

「(干からびろ)……ですが、」

「ほら、良いから誰か来る前に早く兜を、……!……かぶとを…かぶっとけ!!」

「わかりましたシュレッダー様死ね」

「よし、行って来る!!……なんか語尾が変じゃなかったか?」

「気のせいですよ」


それから直ぐ、シュレッダーは自家用ジェットでハワイへと発った。カライの復讐の影にまったく気付かず────……。「シュレッダー様!朝食の準備が整いました!」

『あぁ……ご苦労、ハン』


あの後すぐハンが朝食の準備をしに部屋へとやってきた。
幸い、バレてはいないようだが……、

『(これではつまらないな……)』

───どうせならもっと、シュレッダー様の評価を奈落の底の底まで落としてやりたい……────


「さぁ、シュレッダー様!お召し上がり下さい!!」

『……うむ』

目の前には中々美味そうな朝食たち。メザシ、卵焼き、味噌汁、漬物、御飯などが並んでいた。
ちなみに全てハンの手作りである。


『(シュレッダー様の顔に泥……いや、ヘドロを塗る方法が何か……はっっ!!)』


「今回の卵焼きはシュレッダー様好みのダシ濃いめの、」

『……ハン』

「っ!?は、はいっ!」

『何だこの朝食は……?』

「い、いつもどおりですが……」

『(毎日同じなのか…?)ハン、ちょっとお前……、あれだ、チョ●ワ買ってこい』


「“チョコ●”!?な、なぜそんな一般の子供が食すような物を……」

『えぇい、うるさいうるさい!!いいかハン。我が輩は、チ●コワでもっと、』

「は、はい」

『もっともっともっと』

「は、はい!」

『もっともっともっともっと
大 き く な り た い んだ!!』


「ええ゛!!?」


『分かったらさっさと●ョコワ買ってこんかいぼけー!』


「わ、分かりましたぁあ!!行って参ります!」




…………………。



『……ふぅ。さて、AMの仕事でもするか』

シュレッダー(つーかカライ)は体よくハンを追っ払えたようだ。
ちなみにカライはチョコク●スピー派である。


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