『CLAYMORE』

□第壱章・・飲んで呑まれてノませあい
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酒はイイ。1日の尊い労働の疲れを吹っ飛ばすのに一役どころか二役くらい買ってくれる。嫌な事も忘れさせてくれるしな。

但し、美味い酒を飲むにはシチュエーションってのも大事だ。狭っ苦しい1Kの部屋で、しかも一人で飲んでたんじゃ味気が無いからな。

だから俺は、いつも行きつけのバーで飲むようにしてる。店長が退役海兵で、ちっと騒がしい連中が常連で、尚且つ立地が悪いんであんまり流行ってない店だが、それが逆にいいのかもしらん。

何より常連客には情報屋やら探偵みたいなの、それに同業もいるからな。特ダネになりそうなネタを譲ってもらえりゃ一石二鳥って訳だ。

勿論、情報料はタダって訳じゃあ無い。まぁそこはこの俺、エーリッヒ・ヴァルターの名前で信用貸しって事にする事が多い。昔そこそこ名前が売れてたからこそ出来る技ではある。

そんなこんなで、今日も1日の仕事(某大物のスキャンダルをパパラッチ)を終わらせた俺が店の前に到着、ゆっくりドアを押し開けた途端さ。

あのドアが勝手に戻る駐退器みたいなヤツ。アレが毎日バカ共が掛ける負荷に耐えかねてイカれてたらしい。ものすげえ勢いで開きやがった・・
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