NOVEL

□In The Mood
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「……蔵馬…」

熱っぽく呼ばれてそっと手を重ねられる。
フムなるほど。俺は幽助にとってもこうゆう対象になるんだ。などと、どこまでも冷静に分析する。
「いい?」
酔っているとでも思っているのか?幽助は質問してきた癖に返事も聞かずに唇を重ねる。
確かに相当量の酒はのんだ。多分俺の頬は赤いし、目もとろりとしているに違いない。

でも酔ってはいない。ただ頭の奥がぼぅっとしていて、幽助の荒々しいキスで更にぼぅっとしただけ。
唇を貪られながらゆっくりと押し倒される。抵抗できないのではなく、しないだけ。
このまま、酔ったフリにまかせてしてしまうのも悪くはないかなぁ。今だに冷静な自分の頭は冷静に打算する。
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