GIFT
□Alone summer festivals
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年に一度の夏祭りは貴方と二人きりで。
∇Alone summer festivals
夏の陽射しが強い今日この頃。
今日は、年に一度の夏祭りがある。
その、年に一度だけのチャンスを逃す訳にはいかない。
「飛影!!起きて…ッ」
「なんだ…、騒がしい」
ベッドの上からひょっこりと顔をだし、欝陶しい、といったような表情を見せる飛影。
そんな飛影にはお構いなしに、夏祭りの話を持ち出す。
「今日の夜に夏祭りがあるんだけど、「行かん」
「……。」
俺が全て言い終える前に、飛影は行かんとだけ言って、さっさとベッドに顔を伏せてしまった。
いくら“飛影は素っ気ない性格”だということが分かっていたとしても、今さっきの様に、人の話を最後まで聞かずに、即答されると流石に傷付く。
返す言葉も無くなってしまい、少し気まずい雰囲気になった部屋から、仕方なく出て行くことにした。
「林檎飴食べたかったのに…。おやすみなさい」