GIFT
□〜忘らるる〜
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〜忘らるる〜
愛しいあなた
あなたは今、幸せですか
あなたは今、微笑っていますか
貴方…あなた……アナタ………?
愛しいアナタは誰ですか?
−in浦飯邸−
「蔵馬と連絡がとれない……?どういうことだよ桑原……」
「どうも何もそのままの意味だよ……。ここ数週間、メール送っても返信無し。電話しても応答無し。あげく、自宅に訪ねてみてもいつも留守……。蔵馬の母ちゃんの話しだと、『二週間前に浦飯君と一緒に遺跡巡りに行きました』だとよ!!」
「はぁ!?遺跡巡り!!??おれはここ一ヶ月くらいあいつと顔もあわせてないぜ!……なんたって蔵馬はそんな嘘ついて姿消したんだ……?」
「それがわかりゃ苦労しねぇ「ゆーすけぇ〜〜!大変だよぉ〜〜!!」…ょ?」
「……っせ−よぼたん!!何なんだよ!」
「なっ……!蔵馬の一大事におとなしくなんかしていられるわけないでしょ!!」
「「蔵馬だと!?」」
−in霊界withコエンマ−
「蔵馬が死ぬ…?」
−−ダンッ!!
「蔵馬が死ぬってどういうことだよコエンマ!!」
「−−っつ…落ち着け桑原!性格にいうと南野秀一の身体と、蔵馬の心が壊れそうだということだ!!」
「秀一の身体と蔵馬の心……?」
「そうだ…。……説明するより見てもらった方が早い。ついて来い」
−Side桑原−
…なんだ……よ、これ…
「冗談だろ……?」
なんで蔵馬のやつ、こんな痩せっぽちなんだよ…
なんでこんな…息をするのもつらそうで…
なんで……
「なんでこんな風に泣いてんだよ……」
「……わしが見付けた時にはもうこの状態だった。呼吸も満足にできんくせに見てるこっちが悲しくなるような泣き方をして…ずっと同じことを言っとる」
…なんで……なんでお前は…蔵馬は…そんなこと言ってるんだよ
あいつはお前が…あいつのこと…飛影のこと好きなの知ってて骸のとこに行ったのに……
なんでそんなやつに……
「幸せになってなんて……微笑っててなんて言うんだよ……!!」