NOVEL

□シアワセ
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「あっ…もう…」
きて、と自分から腰を高くあげる。そんな蔵馬の様子に思わず笑みが零れる。
愛しい、なんて感情 知らなかった。
美しい、なんて思う心を初めて知った。
蔵馬と一緒に居れたら、変わってゆく自分の心さえ大切に想える…

「蔵馬、愛してる」
「んッ、ひ、えい…あぁっ」

「お前を愛してるんだ」
それはどれだけ繰り返しても、とても全部伝えきれない。それほど蔵馬を愛してしまっている。どうしようもなく。身も世もなく。

「ひぇ…っ、おれも、あいしてる…」

耳に心地のよい声で。今感じるのは昔の自分にはなかった感情。想い合える喜び。
それはきっと幸せ、といういつわりない事実。
end.
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