立夏×草灯(原作5年後設定)

□確定済の過去と未確定の現在
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「はぁ? バッカじゃないの!? 幽霊なんているわけないでしょ」

心底バカにしたように腕を組んで立ち上がりながら座っている面々を見下ろしてるのは、相変わらず若作りな渚先生だ。




「……え。意外。渚先生、幽霊とか平気なんだ」

少女趣味全開の渚はキャーキャー叫んで喚いて騒音を撒き散らすタイプだと思っていた立夏にしてみれば、幽霊を完全否定した彼女の姿がとても意外に思えた。




「当ったり前でしょ! あたしは科学者よ? そーんな非科学的なこと信じるわけないでしょ!!」

自信満々で言い切った渚に対し、ぼそぼそとゼロたちが否やを唱える。




「でもさー、戦闘機とかサクリファイスだって充分非科学的じゃね?」

「だよなー。言葉で物理攻撃できるって、マジで非科学的だよな」




そんな、渚に聞こえないようにとのゼロたちの小声でのやり取りも、律の乱入によって意味を成さなくなってしまう。

「『一流の科学者は神を信じないが、超一流の科学者は神を信じる』……僕の知り合いで、某国の国立科学研究所所長の言葉だよ」




その律の言葉に渚の目は吊り上り、その顔を見たゼロおよび立夏の顔が蒼褪める。

そんななか、草灯だけは我関せずとばかりに立夏の後方で只々じっと座って成り行きを見ていた。






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