快「うっまそー!!」
『なんにする?♪』
快「俺、メロンとコーラ混ぜてください!!」
『ガキ。じゃぁ私はチェリーで!!』
チェリー+メロン×コーラ
/Y.Inohara
海。
といえば
かき氷。
私たちは今、海に来ている。
「うめー!!」
『さいこー!!甘いー♪』
「やっぱあれだな!海に来たからって泳ぐだけじゃなくて、こういう懐かしの味を楽しむのもありだよな!!」
『…かき氷って懐かしいの?(汗)』
「おう!」
さっきから何度も"美味い"を繰り返す快彦。
…そんなに美味いの?
メロン×コーラが。
『…それ』
「ん?」
『一口ちょーだい?』
「えー…どうしよ。」
『え、そこはくれるとこだよ!?』
「んー…でも…」
『本当、ガキ!』
ちょっとムッとした私は、砂浜に座ってかき氷を口にする。
「怒らないでよ…じゃぁ」
『え…』
快彦は、しゃがんで私の唇に口を重ねた。
『あ…』
「かき氷、交換ね♪」
私の口の中に広がっているチェリー
+メロン×コーラ。
…この味、悪くない。
でも、甘すぎ。
甘すぎるのは、かき氷のせいじゃなくて。
快彦はにっこり笑って私に尋ねる。
「美味いっしょ!?」
そりゃ…
当たり前に"美味い"よ。
END.