*PerFumE。。
□小悪魔は囁く
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「はじめまして。今日からお世話になる、二宮です。宜しくお願いします!」
「櫻井です。宜しく。」
コレが、俺と二宮和也との最初の会話だった。
大学新卒者だという彼は、貧弱な体に、似合わないカッチリとした背広
クセのついた髪に、不格好に結ばれたネクタイが、年齢よりずっと幼い印象を受けた。
何より顔が…
童顔、子犬、しょうゆ顔。
アイドルみてえな、可愛い顔をしてる。
人の良さそうな笑顔も、顔のかわいさを引き立てているのだろう。
大学時代、さぞかしモテただろうに。
「何かあったら、何でも言ってね。」
「はいっ、ありがとうございます!」
にっこりと俺に笑いかけ、握手をする二宮の手は、小さくて丸くて、女の手のようだった。
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