◆オリジナル◆

□★『そんなこと言うと…ふさぐよ?』
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上半身だけ脱いで、ベッドに座っている春太の前に立つ。

「何がしたいんだ、お前は」

背中を見せて、というワケの判らないお願いをした彼を肩越しに振り返りつつ、朝人は問いかけた。
男の裸を見て何が楽しいのか判らない。
が、さっきまでと同じく腕組みをして視線を寄越す彼は本当に楽しそうで、呆れてしまう。

「……お前、気持ち悪いぞ」
「失礼だな〜」

笑った春太の指が、背骨を下からなぞる。
くすぐったいのとはまた違う感覚に身体が強張ると、彼はまた笑った。

「感じる?」
「だ、から、そういうことを言うな!」

指がどんどん移動して、脇腹を撫でる。
堪えきれずに息が漏れて、朝人は口を手の甲で押えて下を向いた。

「……逃げないの?」

春太の問い掛けに、はあっと大きく濡れた息をついて、もう一度振り向いた。

「逃げないよ、僕は」
「……か〜っこい〜」
「ばぁか」

腹に手を回して抱き寄せられ、背中を唇と舌が這う。
いつもと違う愛撫に、自然と息が上がっていく。
手は胸元をも撫でまわし、朝人は感覚を逃がす方法が判らずに春太の手に爪を立てた。

「痛いよ、あっちゃん」
「うる、さい」
「ああ、すっげ背中奇麗」
「おまえさ、だからなんなの」
「ん?」
「背中好きなのか」
「好きだねえ」

意外な性癖を知ってしまった気がする。

「ちょ、引かないでよ、あっちゃん」
「ああ、うん」
「引いてる!その返事は引いてるよね!?」
「いや、べつに」

撫でる手にも反応しなくなった朝人に本気で焦ったらしい春太は、急にベルトへと手をかけた。

「ちょ、いきなりなに」
「冷めたあっちゃんを熱くしてあげよう企画」
「いらない!」
「俺はあっちゃんとしたいの。OK?」

OKじゃない!そう言いたいのに性器に刺激を加えられ、声が零れるのを我慢するしか出来なかった。
背中への舌での刺激と、前への指での刺激。
2つの快感に耐えるのは厳しかった。
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