Novel
□楽園へ帰れない
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ぎゅーっと、そりゃもうぎゅーっと腰にポーランドがしがみついている。
俺もポーランドもソファに座っていて、その状態でポーランドが抱きついているから、結構、変な眺めなんじゃないだろうか。
「ねぇ、ポーランド」
突発的に抱きついてくるのは珍しいことだから、俺は少しだけ心配になった。
「リト」
むぐぐ、と頭を俺の腹に押し付けたまま、ポーランドは少しくぐもった声で口を開いた。
「頭なでてほしいしー。…ダメ?」
ダメ?を上目遣いで言われたら、断れるわけない。俺は苦笑しつつ、猫みたいなポーランドの頭をなでる。
金細工みたいに繊細で、太陽みたいにきらきらしている金髪が、指の隙間から零れていく。その感覚がまた、心地よい。
ポーランドは仕事でかなり疲れていたみたいで、見た目からしてくったくたになっている。
また、無理してるんだろうな。俺と同じで、あんまり胃が丈夫じゃないくせに。
「ん〜、リトのひざまくら…」
そう呟きながら、ポーランドは体を倒して仰向けになった。
「しばらく、寝てもいいよ」
「そうするつもりだしー」
そう言い終わるのが早いか、早速寝息を立て始めた。いやいや、早すぎないか。
軽く息を吐いて、膝の上のぬくもりを感じながら、俺は目を閉じて静かに天井を仰いだ。
俺達はそうしてお互いに依存し合って生きている。
楽園へ帰れない
7000Hit(だと思います!!←)ありがとうございます!
村主様へ捧げます^∀^
かなり遅くなってしまいました;
ごめんなさい!
090315