~オリジナルの部屋~

□ハローブリッジ
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 私の住む街の、ある歩道橋。クリスマスの時期になると駅から市役所通りを越えて結構長い距離の道をイルミネーションで彩ります。上からこれを見ると絶景だったりします。
 夏になると神社で祭があります。正月には箱根駅伝がこの下を通ります。当然、この歩道橋は人でいっぱいになります。

 学生の頃、ひょんなことから仲良くなり、想いを寄せた子がいました。彼女との待ち合わせ場所はいつもこの歩道橋の上でした。ただ、気持ちのすれ違いか、友達の延長だったからか、二人が付き合うことはありませんでした。


 今の説明でわかる通り、曲中に出てくる『橋』は、川を渡すものではなく『歩道橋』のことです。でも単純に『橋』って言うと普通の橋をイメージしますよね。もちろん狙い通りです。
 若い頃の曲にしてはなかなかな出来ではないでしょうかね。完全ノンフィクションですし、詞の言い回しも頑張りが伺えます(笑)。これくらいの出来なら、発表しても大丈夫な気もします。よく頑張った、昔の私。
 「しっとりとしたバラード調の曲で、アルペジオで弾き語るつもりで仕上げました。この曲によってアルペジオが上達しました。」と昔の私が言っております(あー恥ずかしい(笑))。
 それにしても内容は相変わらず切ないですわ。昔からこんな曲ばっかり出来てたんですね。

 余談ですが、ちなみにこの歩道橋の名付け親は、私が所属していたコピーバンドのリーダーで、古くからの友人の弟さんです。


<ハローブリッジ>


今年もクリスマスを彩るように
街は通りを灯りで染める
この橋から見る駅までの通りは
寒さも忘れさせてくれる

君ならどれくらいの夢と過去を
浮かべながら歩いてみるの
季節ごとに表情を変えていく
お馴染みのこの長い通りを

My darlin もう一度会っておくれ
My darlin もう一度笑っておくれ
誰も抱かずに今日を待っていたんだ
もう一度手を握り返しておくれ

今日なら何でも言える気がしてた
普段なら照れて言えないようなセリフも
だけど結局言えないままで終わったよ
会ってもらえないままで


6月最後に声を聞いた日から
早いものでもう半年が過ぎた
あれから僕は君に負けないくらいの
強い男になっているのさ

君に送った2枚のJAZZのチケット
無駄になることはわかっていた
最後は強引に誘ってみたくて
想いを断ち切っておきたくて

My darlin 消えそうな温もりが
My darlin 腕からすり抜けていく
君なりに描く二人で歩く通りを
一緒に見つめることが出来たなら

どれくらい待ち続けていたのだろう
気にならないほどの雨も降り出した
行き交う人に耐えられなくなってきて
そろそろ橋から降りようか


My darlin もう一度会いたかった
My darlin もう一度笑って欲しかった
今頃君は誰の胸で眠るの
僕の名前を思い出すこともなく

今年もクリスマスを彩るように
街は通りを灯りで染める
コンサートもアンコールに応えて
手を振りながら終わりを告げる

 

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