~オリジナルの部屋~

□雪の降る夜
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 学生時代のある冬、友達と地元のパチンコ屋に行っていました。その日は昼間からとても寒く、少し小雨が降っていたのを覚えています。夕方になり店を出た時、来た時には降っていなかった雪が・・・。その雪を見て、当時好きだった人のことを想いながら作った曲です。

 オリジナルの第2期にあたる曲で、『バツ』と一緒に完成させて披露にまで至りました。私の楽曲の中では非常に珍しい、いわゆる‘ラブソング’であります。ただ、詞をよく読んでいただけるとわかると思いますが・・・やっぱり切ない曲なんです(苦笑)。曲調だけはしっとりとした良い感じに仕上げましたが、残念ながら『女の子をおとせるようなバラード』というわけではありません。

 ちなみに、曲はサザンオールスターズを意識して作ってみました。桑田さんが歌っているのを想像して聴いてみていただきたいなと思いますが、サザンファンには、怒られるかもしれませんね(笑)。

 余談ですが、この曲は私の中で奇跡に近い曲です。どういうことかと言うと、
‘詞、曲含めて、ほぼ一日で完成した’
曲だからです(後日、ほんの少し詞の手直しをしましたが)。びっくりですね、いくら絞ってもうまくいかない場合もあるのに、こんなにすんなりいくなんて。



<雪の降る夜>


カーテンを閉め切った部屋の
一握りの大切な時間
造り物に見せられすぎて
暖かい風の声が聞こえない

何も買わず歩いただけの道
いつしか雨も雪に変わって
桃色の傘の下 心から笑えた
あの頃に戻れるならいいね

冷え切った空に白い息が舞う
待ち疲れた左手が痛い
雪の降る夜は切なさが積もる
迷いの無いくたびれた足跡が消えた


楽しいはずの長い休み
素直になるほど胸がつまる
何かあるとごめんねばかり
噛み合わない苛立ちを抑えて

勇気をくれる人はたった一人
寒さ運ぶ雪を払って
不器用で届かないかもしれないけれど
この詩を愛する君に贈ろう

だから側にいて話を聞かせて
水のように柔らかく包んで
雪の降る夜は愛しさが募る
気になって眠れないような続きを見させて

 

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