エヴァBL小説

□花鳥風月
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シンジは一人になった保健室で色々考えていた。

(…信じられない…。男なのに…僕も相手も…いったい僕どうなっちゃうんだろう…)
ゆっくりベットに倒れこむ…。
(……今、ちょうど3時間目が始まったくらいだな…。…そういえば今日は蘭崎高校との親睦会だったような……嫌だなぁ…)
そのまま深い眠りへとシンジは引きずり込まれていった……。


「こらっ!生徒会長がいつまで寝てるの!?」
「!!」
僕はびっくりして飛び起きる。
目の前には保険室の先生、葛城がいた。
若くて明るくてスタイルもいいと評判の保険医だ。
「ほらほら!起きて!もう貧血治ったでしょ?今日は親睦会なんでしょ?レイが言ってたわよ〜」
「あっ…は、はい。そうです…」
僕はゆっくりベットから起き上がる。
下肢の痛みもだいぶ和らいだようだ…。
ほっと胸を撫で下ろす。
「…そういえば今朝貧血起こして倒れた時運んで来てくれた子…男前だったわよねぇ〜羨ましいわぁ〜男前にお姫さま抱っこで登校なんてね〜」
葛城は嬉しそうに笑う。
「…随分うれしそうですね…」
じろっと睨む。
「やだぁ〜そんな恐い顔しないの!只、私はいい目の保養になったなぁ〜って事が言いたかっただけよ〜」バンバンとシンジの背中を叩く。
「……あっそういえば…先生は見たんですよね?僕を運んで来てくれた人を…」
「もち!バッチリみちゃったわよ〜!保健室に運んできたからね〜」
「どんな人だったの?」
「そうねぇ〜なんていうのかなぁ〜…男前なんだけど…個性が強いっていうか…説明が難しいわね〜本人がいてたらいいんだけど…。」
葛城は、窓の方を見た。
シンジもつられて窓を見る。
「あ〜〜っ!!」
突然、葛城は大声を出す。
「!?」
僕はいきなりの事でびっくりして先生を見る。
「シンジ君!見て!あの子よ!運んで来てくれた子!」
葛城の指さす方向にシンジはゆっくり体を向けた。
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