◆ベカミSS置場◆

□cammy2
5ページ/6ページ

「なぁ、跡部…もしかして怒ってる?」

いつの間にか前に座り込んでひょこっと顔を覗かれる。

「…いや、別に怒ってねェ」
「でも…」
「何だ?」
「機嫌悪いみたいじゃん」

だから。何でもないって言ってるだろうが。
お前達は勝手に遊んでろよ。

しかしどうもそれを口にするのはカッコ悪い気がして言わないでおく。

「キャミと遊んでろよ」
なるべく普通に言ったつもりだった。
…のだが。

「あーーー!!もしかして!」

何なんだ、大声出して。
今に始まったことではないが、神尾はいつも唐突過ぎる。

何だってんだ、と睨むと
「判った! 跡部、拗ねてんだろーー」
と、とんでもない答えが返ってきた。
鬼の首でも取ったみたいに、にんまりとしてる。

「なっ…!テメェ、そんな訳あるか」

思わずムキになって言い返したのは逆効果だった。

「え?当たりなの?」
「オレが拗ねてる訳ねェだろ!」
「跡部、構って欲しかったとかーー」
「!!」

ますます調子付いた様子で言いつのる神尾に、反撃しようにも
上手く言い返せない。

何だってんだ、本当に。
このオレ様が構って欲しいだなんて…。

…あるのか? もしかしたら。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ