犯したキスの数だけ
□お姉ちゃんシリーズ
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「姉さん」
「ん、どうした?景吾」
「ここにいてもいいですか……」
景吾はいつもはあまりはいってこない私の部屋にきた。
「いいわよ」
景吾はそのまま何も言わずに部屋の隅の方に座った。
なにをするでもなくただ
じっと座っているだけだった。
「景吾」
「なんですか」
「こっちにきなさい?」
離れて座っている景吾を自分の近くに呼んだ。
「どうしたの?お姉ちゃんにいってみなさい」
「べつにこれといったことはありません
ただ、すこし疲れただけです」
「そっか、ちょっとがんばりすぎちゃったんだね」
私は自分より大きい景吾を抱きしめた。
「すこし休憩しなさい。
そしたらまたいつものようにできるから」
「コクン……」
景吾はうなずいた。
普段の彼からは想像できない様子だった。
「ここでいいから寝なさい……」
疲れた彼に
(おやすみ、景吾)(おやすみなさい……姉さん……)(たまにはこんなのもいいわね…)
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