本編
□出会い
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ココワドコ?
タイムスリップ?
やけにリアルな夢。
…寝てた時の服じゃない。
夢なんだか、
現実なんだかわからなくなってくる。
ありえない風景なのにリアル過ぎるのだ。
黄土色の土、
その土と同じ色の土の家。
空を見上げれば聳(そび)え立つ搭、
浮く城?
頬を摘めば痛みはあり、歩く感触だってそのまんまだ。
「なにやってんの?」
知らない男の声。
「…誰」
睨みつけてしまうのは癖だ。
「何やってんの、」
「あんたに関係ない、」
助けを求めたいが、求められない自分に腹が立つ。
「これだから、女は...」
俺はジンと違うんだよ、眉間にシワを寄せ独り言を言う彼はかなり美形だと言うことに気付いた。