Long
□ETERNAL 外伝 始まりの詩
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これは、前々からある少女に恋心を抱いていた少年が、他の少女に恋をし、それが実るという話・・・・
………
いつからか、貴女の存在がオレの中で大きくなっていた………
………
オレには好きな人がいる。
その人はおしとやかで落ち着いてて……
だけどいつも迷子になるという、ちょっとドジな面もある優しい人。
伊澄だ。
学年が上がってもこの想いが薄れる事は無く、授業中は和服の少女を見ていることもあった。
幼なじみだけど、告白する勇気なんて勿論無いわけで(ヘタレって言うな!)、彼女との距離は縮まず、オレは軽く鬱になっていた。
そんな日々に慣れてきた所で高尾山の遠足。
伊澄と同じ班になったけど、いつもの迷子が発動。
それで愛歌さんと2人きりになったんだ。
愛歌さんを見るのは久しぶりだった。
特に意識していたわけじゃないけど、大人びていて、美人だ、と思った………。
素直で飾らない言葉。
それから、オレの授業中に眺める対象が変わった。
周りの誰よりも大人っぽい(雪路よりも)愛歌さんを気付けば見ている自分がいた。
振り向いて、オレの視線に気が付いてほしい…
彼女の笑顔を見てみたい……
叶わない願望が渦となってオレを取り巻き始めた・・・。
この気持ちは……
なんだろう……?