小説
□Are you ready Boy?
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寡黙な貴方は愛しの彼氏
キスもお触りもしない
禁欲的な人。
誠実なのは理想的。
だけど、そんなに奥手じゃ悲しいよ。
そろそろ我慢も限界みたい
ねぇ 真田さん
俺を受け止める準備は出来た?
ーAre you ready Boy?ー
「赤也、今日はうちに来い。俺が勉強を見てやろう。」
休日の家に鳴り響いた機械音にボタンを押せば、愛しい恋人からの、甘いお誘い。
普通、恋人から家に招かれれば「勉強を見る」なんて口実。
実際にはあんな事やこんな事をするもの・・・・・だと赤也は思う。
けれど、電話口の相手にはそんな気持ち、欠片もない。
赤也は笑いながら返事をしつつも、込み上げるため息を押し殺せなかった。
一体、彼はいつになれば自分に触れてくれるのだろうか。
そんな思いをまた一つ抱いて、パタンと携帯を閉じた。